« 2008年10月 | トップページ | 2008年12月 »

2008年11月

鬼平犯科帳シリーズⅡ_おみね徳次郎&むかしの女

松竹ホームビデオ鑑賞。シリーズⅡ 第1話、第2話。

おみね徳次郎

おみねを宮下順子が、徳次郎を峰竜太が演じる。

お互い盗賊であることを隠しながら、おみねと徳次郎は一緒に暮らしている。徳次郎がおみねの寝顔を見ながらつくづくと思う。「何とも飽きの来ない女だ。」おみねもまた徳次郎とは何となく肌が合うと言いながら、これまでの遊びだけではない自分の気持ちの変化に気づいている。盗人の掟では許されない「惚れてまう。」という奴だ。

おみねはかっておまさの妹分であった。おまさはおみねの幸せを願う。この点、「引き込み女」のおまさの心境と被るものがあるが、平蔵はおみねと徳次郎を別々に捕らえた上で、それぞれの盗賊の頭と一味を一網打尽にしたところで、二人を放免する。また、佐島同心が「おみねを密偵に使っては?」と問うのに対し、平蔵は「おみねはおまさのようにはいかねえよ。おみねがお前に色目を使ったらどうする?」と答え、佐島も納得して退き下がる。

この平蔵にしかできないの特別の計らいがある点が決定的に違う。おまさの歓喜と平蔵に対する感謝は最大になったことだろう。一方、平蔵の密偵としてのおまさの人間としての見方やその心情の理解の深さが味わえるストーリー構成になっている。

*****************

宮下順子は色っぽいおみねを演じている。若い頃は自分のタイプでは無いと思っていたが、今の年になって見ると、なかなかにいい女だと思う。かってその魅力に気づかなかった自分の回りで大いに人気を博していた理由が分かるような気がする。

峰竜太は若くて、現在の彼よりも精悍な感じがするいい男ぶりだ。おみねをなかなか捨てきれない男の弱さが滲み出てくる所を上手く演じていると思う。三枚目より二枚目俳優としても大成したのではないかと思うのだが...

むかしの女

昔平蔵が一緒に暮らしたことがあり、その後姿を見掛けなくなっていたが、今や夜鷹に落ちぶれた老女、しかし可愛らしさを失っていない女おろくを山田五十鈴が演じる。

おろくは最早夜鷹で稼ぐには年を取っていると思い、平蔵は今の自分の身分を明かして、自分の手先となって働かないかと持ちかける。おろくは平蔵のためと懸命に市中の情報を嗅ぎ回り始めるが、やがて悪党の集団に捉えられ強請りのネタに利用され、命の危険に曝される窮地に陥ってしまう。間一髪平蔵が引き連れた火盗改方により悪党一味は捕えられ、おろくも助け出される。うわさと評判で知っていたつもりの鬼の平蔵を目の当たりにしておろくは目を丸くするばかりで声も出ない。おろくはその直後に平蔵に黙って姿を隠す。

平蔵「おろくもそう長い命ではないだろう。猫が死を悟ると姿を見せなくなるように、おろくも....。おろくは本当にいい女だったなぁ。」

このとき笠の内で平蔵は涙を流す。酒井同心は顔を伏せ歩き出す平蔵に付き従って歩き出す。

***********************

山田五十鈴の女優としてのキャリアからくる演技力が滲み出る。黒澤明監督作品の「どん底」の演技は脳裏から離れない。夜鷹仲間のおもんを演じる浅利香津代の底なしに明るい演技も、夜鷹暮らしはしていても生きる楽しさを失わない女の生き様を表現していて光っている。

続きを読む "鬼平犯科帳シリーズⅡ_おみね徳次郎&むかしの女"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

熊本県民歌

熊本県民歌として馴染んでいたのは次の1.の歌詞だ。熊本放送の一日の放映の開始や終わりに流れるので何となく覚えたようだ。

しかし、2.の歌詞を以って熊本県民歌とする説もあるようだ。これは良く書かれたもので、先に本ブログで触れた長野県民歌「信濃の国」に負けない力作である。

********************

1.「熊本県民の歌」
     坂井秀雄 作詞
     出田憲二 作曲

大阿蘇の 煙絶えせず
銀杏城 高くそびゆる
ああ 火の国の 空の若さよ

眉あげて ひとつ心に
この国を 奮い起さん
おお 熊本 県民われら

白川の 流れゆたかに
球磨川は 岩にくだけて
ああ 火の国の 水の清さよ

身を鍛え 額に汗して
この国を 強く伸ばさん
おお 熊本 県民われら

天草の 松はみどりに
黒潮は めぐり流るる
ああ 火の国の 海の青さよ

相和して 高き文化を
この国の 明日に咲かせん
おお 熊本 県民われら

2.火の国旅情
 作詞は岩代浩一さんと中沢昭二さん、作曲は岩代浩一さんです。

(阿蘇)
阿蘇は火の山 空の涯
何を祈って吐く煙
遠い神代の 愛の詩
邪馬台の国に ながれている
ながれている ふるさとよ

(阿蘇)
父も見つめた母も見た
阿蘇の煙よ 野の涯よ
竜胆しずかに さ揺らげば
緑なす緑に 風わたる
風わたる ふるさとよ

(阿蘇)
外輪山はめぐりて ちはやぶる
神の姿か 雲の海
阿蘇の神社 火の祭り
胸を燃やした まほろばの
まほろばの ふるさとよ

(大津街道)
阿蘇路はるかよ暮れなずむ
肥後の大津の杉並木
剣の道を ひたすらに
独り武蔵は 鎮もれる
鎮もれる ふるさとよ

(天草)
不知火かなし有明の
海に真赤な陽が沈む
バテレンの島 天草の
クルスまぶしや 青い海
青い海 ふるさとよ

(天草・栖本)
好きで別れた人でした
あの日栖本の港町
声をかぎりのさよならは
波の間に間にゆれていた
ゆれていた ふるさとよ

(宇土・三角)
月のしずくの溶ける海
やがて五橋に星が降る
三角の町よ 港町
青い入江に 船が待つ
船が待つ ふるさとよ

(山鹿)
蛍舞う夜のともしびは
よへほ踊りの 人の波
山鹿灯篭 湯の宿で
昔の人に 逢えそうな
逢えそうな ふるさとよ

(玉名)
いつか来た道 この道は
母を訪ねて白秋が
南の関や 北の丘
胸に旅情を 抱きしめる
抱きしめる ふるさとよ

(人吉)
球磨のしぶきに泣きながら
古城に独り君憶う
落ち行く先は 九州の
相良さびしや霧が湧く
霧が湧くふるさとよ

(人吉)
咲く花啼く鳥 そよぐ風
まなびやの道に級友の唱
夢にたどるは我が家路
人吉の里よ 若き日の
若き日の ふるさとよ

(五木)
照る日 曇る日 聞き馴れた
夢にやさしい 子守唄
五木の里の紅椿
咲いているだろう 父のまた 
その父の ふるさとよ

(水俣)
思い出します水俣の
あれは十九の恋でした
夢を見ました 泣きました
湯の児の浜に 夏は行く
夏は行く ふるさとよ

(八代)
咲いているやら 彼岸花
母は今頃 い草刈り
海鳴り寄せる 八代は
ザボン色した 月も出る
月も出る ふるさとよ

(菊池)
古い社で手を合掌せ
二人で聴いた 山の音
槍は千本 菊池川
みのる稲穂よ 晴れた日の
晴れた日の ふるさとよ

(玉名)
旅は温湯の立願寺
夢はほのぼの奥の院
明日の祈願をこめながら
日本一の 梵鐘が鳴る
梵鐘が鳴る ふるさとよ

(荒尾)
今は昔の語りぐさ
何のお月さん煙たかろ
かすむは雲仙・島原か
はるか滔天 夢を呼ぶ
夢を呼ぶ ふるさとよ

(中央町)
仰ぐ三千 石の段
昇る白竜 御坂峯
聖の道は なお高く
人の世の標と踏みしめる
踏みしめる ふるさとよ

(河内)
ひとつ登れば 峠の茶屋
ふたつ二人で 那古井の湯
みっつみかんは 小天色
河内おとめも 色をます
色をます ふるさとよ

(益城)
母なる姿 通潤の
石橋を映して緑川
しぶき花咲く幸福は
益城の里 あふれ出る
あふれ出る ふるさとよ

(熊本市)
花は花なれ 人は人
和歌に遺言せし 玉の露
夫人のまことは黒髪に
香るガラシャと 語りつぐ
語りつぐ ふるさとよ

(熊本市)
恋の命はかなしくも
水に美わし 水前寺
さらば夕日よ 金峰山よ
青春の行方に 雲を呼ぶ
雲を呼ぶ ふるさとよ

(熊本市)
花は桜木 人は武士
偲ぶ 立田の桜木
時のながれよ ゆく影よ
紅い血潮に たぎりたつ
たぎりたつ ふるさとよ

(熊本市)
心ひとすじ銀杏の
城は石垣 武者返し
森の都に 立ちつくす
雄々しき姿よ 武士の
武士の ふるさとよ

(熊本市)
風よ吹け吹け雲よ飛べ
越すに越されぬ田原坂
仰げば光る 天守閣
涙をためて ふりかえる
ふりかえる ふるさとよ

(天草・牛深)
おきて沖みりゃ 大漁船
囃す乙女は ハイヤ節
黒潮の香りに 酔いながら
海の土産と 君を待つ
君を待つ ふるさとよ

(不知火町)
神の宴か 幻火か
沖の不知火 燃える夜
恋の浜風 甘い風
丘の密柑も 夢を見る
夢を見る ふるさとよ

(芦北)
こころゆかしき萬葉
野坂の浦に うたせ船
ふりさけ見れば瞳にしみる
黄金たわわな 甘夏蜜柑の
甘夏蜜柑の ふるさとよ

続きを読む "熊本県民歌"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

同窓会考

このところ高校や大学の同窓会の開催案内が来ている。高校の方は同期卒業会ということで正月の2日に開催するとなっていた。大学の方はそれよりもっと早い年内開催の案内だった。

高校時代にニアミスした名前や誘いの方言のキャッチコピー等に少し懐かしさを覚えるものもあるが、これらの会合にはほとんど出たことがない。

地元開催に対してはなかなか都合を付けるのが難しいし、それほどコストを掛けてまで出て行きたいとも思わない。地元の有志で盛り上がってくれれば良しと思う。

東京での支部会にはまだ若い頃一度出てみたが、年齢の近い先輩、後輩と同期で小さいシマになって飲んだくらいで、当日招待の教授らや大先輩たちとの面識もそれほど無いとなれば、旧交を温める以外の参加意義を見つけられなかった。それは有志で連絡取り合って集まれば済む事だ。

最近はインターネットのWebページで同窓会の年間行事や活動の様子を見れるから、大概の興味はそれで満足となる。参加・不参加回答をWebで受け付けているため、参加者個人個人の短いコメントを読んだり現況を伺い知ることができる。各年代別の参加者はそれほど多くない。卒業間もない大学生の参加者は有名国立大学やら有名私立大学の現役生がほとんどだ。社会人は肩書きは良く分からないが、上場一流企業名の会社や大学勤務や自営専門家などが目に付く。負け組み気分の輩にはかなり敷居が高く感じられる。

******************::

ところで、同窓会が同窓生の子供の難病を救おうと募金活動を行ったトピックスもホームページで紹介されていた。立派な活動だと思う。そのような趣旨の同窓会活動には賛同してみたいと思った。

*******************

さて、同窓会は小学校、中学校、高校、大学、前職の企業と、たくさんあって、一応自分も参加資格を与えられているのだろうと思う。これまでは郵便での案内が多く、細かい字でたくさん書かれた書面に目を通すのは面倒くさくもあって、中身のチェックはいい加減なものだった。

そこでいつも思うのは「自分にとって同窓会とは何ぞや?」である。

*****************

同窓会幹事の皆様、これからはITを駆使して、情報の発信をお願いします。かつ、よりビジュアルに活動の予定や結果の報告をお願いします。そして何より「同窓会」の存在意義を自分に問うてきてくれ!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳シリーズ_引き込み女&雨の湯豆腐

松竹ホームビデオ鑑賞。 シリ-ズⅠ-第24話、第25話。

引き込み女

むかしおまさと同じお頭の下にいた引き込み女お元を高沢順子が演じる。おまさの妹分といったところの可愛い女性を演じている。

盗賊仲間の掟やかれらの執念深さを知っているお元は、相談に乗ってやったおまさの忠告も空しく、全てのしがらみを捨てて惚れた男(引き込みで潜入している店の主人)と駆け落ちすることができない。盗賊の押し込みの決行日、お元は狙いの店から一人で出て行き身を隠そうとする。おまさはそれを尾けていき追いついたところでお元の決心を確認すると共に、そのまま火盗改方に捕まらないように逃がそうとする。そこに一人働きの盗賊で、今回の盗みの手助けに雇われている磯辺の万吉が現れおまさを密偵と見破り、お元と共に殺そうとする。危ういところに火盗同心の沢田が剣を抜いて飛び込んできて万吉を斬る。沢田はおまさに何も声を掛けず去っていく。

おまさは平蔵のところへやってきて、今回のお咎めを受けるというが、妻久栄は「殿様の顔を見てみなさい。」という。平蔵目線を上げて素知らぬ顔つきをする。「咎めようとは考えておらぬ。」みたいな。平蔵が言う「俺には何も言わなくてよいが、火盗改方の同心たちに礼を言うんだな。」

雨の湯豆腐

清水健太郎が闇の殺し屋時次郎を、彼が愛する女お照を黒田福美が演じる。この闇の殺し屋、かの必殺仕掛け人藤枝梅按の友人彦次郎そのものの設定である。豆腐好きというところが正にそれを表しているのだが...。

そして腕の立つ浪人を大出俊が演じるが、これは西村左内になるだろうか。こちらはTVドラマのシリーズで見た左内とは雰囲気が大分違う。尤も藤枝梅按も登場しない。

お照は時次郎と久し振りに再会するが、最後には闇の殺し屋に時次郎の殺しを依頼する。そして時次郎は殺し屋仲間の浪人に斬られて絶命する。そこに平蔵たち火盗改方が乗り込む。火盗同心たちは浪人の剣の腕前に苦戦するが、平蔵が浪人の前に立ちはだかると、勝負は一瞬にして決まる。浪人がどっと倒れる。強い。長官はこんなにも強いんだ!

女は過去に縛られず、今だけを生きることができる。男は過去を引きずりながら現在を生きる。

続きを読む "鬼平犯科帳シリーズ_引き込み女&雨の湯豆腐"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

The World of GOLDEN EGGS

「ブラジャーじゃない、大胸筋養成サポーター!」

家内が「面白いからもっと観てみたい。」と娘にせがんでいた。

何事かと思ったら、標題のアニメーションだった。

目的の動画(ボディービル編とかなにか?)をWebサイトで探して3人で見た。

面白いので他の動画も見た。

そういえば、先週のニュースで男性用ブラジャーがインターネットで発売され、300着くらいがすぐ売れたとか?これって、ブラジャー?それとも大胸筋養成サポーターのこと?

**************************

ご参考

The World of GOLDEN EGGS ボディビル部

http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=735336

The World of GOLDEN EGGS x Amura

http://jp.youtube.com/watch?v=OoH5cPe2F38&feature=related

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳シリーズ_盗法秘伝&女掏摸(めんびき)お富

松竹ホームビデオ 第1シリーズ 第16話、第17話

盗法秘伝

フランキー堺が一人働きの盗賊「真?砂の善八」を演じる。

善八は平蔵は盗賊にうってつけの素質を備えているとして惚れ込む。善八は平蔵を連れて盗みに入る。平蔵が感心するような風情でホイホイ付き従っていく様子が滑稽である。平蔵は全八と酒を酌み交わしながら、悪い奴からしか金を奪わないポリシーの善八を持ち上げる。「いよっ!真砂の五右衛門!」などと煽てる。

しまいに平蔵が火盗改方の長官と知るや、善八は逃げ出すが、平蔵に隠し金のありかに先回りされてしまい、その場で平蔵に捕まってしまう。しかし、平蔵は五十両を善八に渡し「この金を元手に店でも開け、今度会ったらただじゃあ済まないぞ。」と見逃す。

掏摸(めんびき)お富

坂口良子がお富を演じる。スリの元締めの娘として育ったお富は、天性のしなやかな指とスリとしての素質を備えていた。しかし、父親の元締めが亡くなったときに、自分は捨て子だったことを知らされ、元締めの地位も引き継げなくなり、父親の友人だった男の元に身を寄せる。やがて、近所の笠屋の主人が行為を寄せているのを知り夫婦になる。しかし、むかしのスリ仲間の一人がお富の居場所を突き止めて、足を洗うための金百両を無心する。お富は現在の暮らしを壊されたくないために仕方なくスリを働き、百両を用意する。その百両を男に渡しているところを、お富を見張っていた彦十に見つかり、男は火盗改方に捕まえられ、一切を白状する。男の自白により、スリの一団はお縄になる。平蔵はお富の裁きは俺に任せてくれという。

お富は手切れ金を用意したところでスリは止めようと思っていたが、自分の指がスリを働きたがるのを制することができない。ある日ついにスリを働いてしまう。が、掏り取った財布の中身には手をつけず川に投げ落とす。その一部始終を見ていた平蔵は、お富の前に現れ「見逃そうと思っていたが見逃せねえ。」と言う。お富は観念してお縄を頂戴すると両腕を組んで前に突き出した。

すると、平蔵、いきなり小刀を抜くやお富の右手人差し指と中指の背側の筋を斬る。「お前が悪いんじゃねえ。その指が悪いんだ。」平蔵はそのままお富を残し去ってゆく。

続きを読む "鬼平犯科帳シリーズ_盗法秘伝&女掏摸(めんびき)お富"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳_金太郎そば&用心棒

松竹ホームビデオ鑑賞 第22話&第23話

金太郎そば

江戸春木町で繁盛する「金太郎そば」の女将お竹を池波志乃が演じる。彼女の芸名の姓は池波正太郎から貰ったことは良く知られている。

お竹は孤児で12歳のとき金屋(かねや)の主人に助けられそのまま奉公する。一生懸命働く娘であったが、金屋が人手に渡ってからも元番頭と二人で主人を支えた。とにかく働くことに一生懸命で一途な女である。いつか茶屋で働くことになるが、そのとき千葉のご隠居というなぞの老人に三十両の金と藁馬を貰ったことをきっかけに蕎麦屋を始める。しかし、商売は上手くいかず、ある日右肩辺りの背中に金太郎の彫り物を入れて商売の売り物にしようと考える。いくつかの苦労や人の支援を受けて店は評判の繁盛店となる。そして、いつか藁馬をくれた千葉のご隠居が来るのを楽しみに待っていた。

しかし千葉のご隠居は盗賊であった。懸命に働き今の幸せを手に入れたお竹を見て、平蔵はその盗賊をお竹に会わせまいとする。ある小雪がちらつく夜、金太郎そばにやってきた盗賊が店に入ろうとすると、平蔵が現れ制止する。「お前がくれた三十両をもとに開いた蕎麦屋を立派に切り盛りして今や評判をとるまでにした。お前が盗賊だと知らさぬ方が良い。」と。盗賊も天晴れで潔いものであった。「お竹に対して抱くものは愛情ではなく、観音菩薩の姿だ。」と語る。

池波志乃がひたむきに生きる女を良く演じている。また、肌がとても白くきれいで、なるほど彫り師が一世一代の彫り物をしたくなるという台詞をいうのに、すごく説得力を感じる。

用心棒

ジョニー大倉が深川の味噌問屋の用心棒となる浪人軍兵衛を好演している。いかめしいひげを生やし、見掛けは人を威圧するのに申し分ないが、剣術は弱い。自分の弱さを知る男が実力を超えた仕事を貰い、それがばれたり、吹聴カミングアウトされそうになる危機に直面したりして、苦悩しつつも懸命に生きる姿にはどことなく共感を覚える。

その男軍兵衛はまた店の奉公人のおたみに好意を抱く。おたみを森口瑤子が演じているが、若くてかわいい。このおたみが何と弱虫軍兵衛を愛情を持って支えるようになる。ここがまたなんとも快い。軍兵衛の人柄が良いからおたみも突き放せないのだろうか。軍兵衛は生来正直者で気立てが優しいせいか、嘘ハッタリは上手くない。

平蔵は全くの対極にある男だ。強いし、堂々としていて、何か自信なく常におどどした軍兵衛とは月とスッポンである。全く個人的なことだが、ジョニー大倉の顔は何となく自分の顔に似ているような気がする。自分の姿を軍兵衛に投影させてみていると、全くはらはらどきどきして観てしまう。

しかし、この対極にある二人が接点を持ち、ドラマが展開する。平蔵は軍兵衛に肩入れする。そして、弱いのは修行が足りないからだと指摘する。そして、剣術道場まで紹介してやる。こういった平蔵のめっぽう強いが、親切で優しくもある人柄が描かれている。しかし、軍兵衛は平蔵のもう一つの面も感じ取っていた。「長谷川様は、その上に怖いお人だ。」と。

続きを読む "鬼平犯科帳_金太郎そば&用心棒"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

信濃の国_長野県歌の素晴らしきかな

またまたカラオケネタ。友人のW氏は長野県出身である。京都府出身のY氏はW氏にこの歌を必ずと言っていいほどリクエストする。ので、周りの仲間も学習効果で歌詞とメロディーを覚えてきた。私もその一人である。

ただし、目をつぶったまま歌詞を諳んじて歌えるのはW氏のみである。

私はこの歌詞でお気に入りの箇所がある。またこの歌詞を聞くと実に勉強させられる。

まずお気に入りの箇所は「月の名に立つ姨捨山」である。かって電車で姥捨駅を通ったことがあり、そのときここが日本三大車窓の一つかと感心したからである。スイッチバックはわがふるさとにもある。そのような共通点もあってか長く記憶に残っている。

最近勉強しようと思ったのは「象山(ぞうざん)佐久間先生」についてである。NHK大河ドラマ篤姫が人気であるが、それに出てくる勝海舟の義理の弟だというのに驚いた。なお、年は佐久間象山の方が勝より12歳も年上である。勝の妹と結婚したということである。また、「海舟」は象山が考えた勝の号である。勝はこれがたいへん気に入って使用したといわれる。

象山はペリー来航のはるか前に日本国として海軍を持つべき等の献策(海防八策)を成している。時代よりも早すぎたそのアイデアは幕府に取り上げられることは無かったが、その先見の重要性を理解したのが吉田松陰であった。松陰は黒船での密航を企てるが、江戸幕府ともめることを回避しようとする米国の判断により失敗する。

ここで余談だが、象山は信濃という海の無い土地に生まれたにも拘わらず、誰よりも早く海の向こうの世界に目が開かれていたということに驚く。ジョン万次郎らの影響も受けたのだろうが、発想がそれまでの日本人にはないタイプだと思われる。

******************

以下に信濃の国の歌詞を紹介しておく。わがふるさとの熊本県歌、自宅のある群馬県歌、現住所の東京都の歌とうについても順次書いていきたい。

続きを読む "信濃の国_長野県歌の素晴らしきかな"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳シリーズ_山吹屋お勝&敵(かたき)

松竹ホームビデオ鑑賞 第20話、第21話

山吹屋お勝

平蔵の密偵利八と引き込み女おしの(お勝)の悲恋物語。

平蔵のいとこ巣鴨の大百姓・三沢仙右衛門(54歳)が茶屋山吹屋の女お勝に惚れ込んでしまい、自分の女房にすると言い出す。平蔵は身元を確かめに行くが、女の手首あたりを掴んだところ、その自分の腕を引いて振り払うのではなく一度平蔵の身体に寄せて来て離させたことから、普通の女ではないと睨む。木村忠吾が指図する密偵利八に探りを入れさせるが、山吹屋に乗り込んだ利八はその女がかっての盗賊仲間で、恋仲となってしまったために、掟破りとして頭(夜兎の  )に左手小指を詰めるけじめをつけさせられることとなった相手のおしのだったことを知る。利八はおしのに会わないようにして店を去るが、おしのの住まいを突き止め潜入して帰りを待つ。利八はおしのを今でも愛していることを知る。しかし、今おしのには愛し合うまさという男が居た。利八はかって自分が犯した同じ間違いを再び繰り返そうしているおしのを知り、自分のおしのに対する思いを抑えて、二人を逃がそうとする。平蔵はいとこを救ってくれた手柄を褒め、利八の勝手な行動を咎めないこととする。そればかりは、「今夜は飲むしかあるめえ。」と言って小判を一枚渡す。ここがいい!平蔵の人を思いやる気持ちが出てきて感動を禁じ得ない。

しかし、利八のその企ては兇族の頭にばれ、まさは盗賊たちに半殺しにされる。おしのはそうとは知らずに平蔵の手が伸びてきているから逃げるようにと連絡にやってくる。頭はおしのにまさの姿を見せ、驚愕するおしのも一緒に殺そうとする。そこにお篠尾行してきていた利八が飛び込んできて助けようとする。しかし多勢に無勢で二人とも匕首で刺されてしまう。そのとき平蔵たち火盗改方が乗り込んできて一味を捕らえる。死期が近づいた利八はなおもおしのの身を案じる。平蔵は「おしのの傷は浅手だ。命は助かる。」と偽る。利八は微笑むようにして命尽きる。一方、お篠ももはや虫の息で、目も見えなくなっている。最後に本当に惚れていた男利八の名を呼びながら手は空を掴もうとする。平蔵はおしのの身を抱き起こして抱え、黙ってその手を掴む。おしのが「利八さん」と呼ぶと「あいよ(うん、だったか?)」と答えてやる。

利八を森次浩次、おしの(お勝)を風祭ゆきが演じる。平蔵のいとこがお勝に惚れた理由として「母の乳の味がする女だ。」という。池波正太郎は女の描写が実に上手く、小説を読んでいてそうかと思わずうなりたくなることがあるが、テレビドラマや映画ではその描写については省略され、ナレーションで解説的に語られることもない。例えば「凝脂の乗った」などという表現が印象に残るものの一つだが、これまでのビデオや映画でそのようなことばは一切表れてきていない。ところが本編では「乳の味がする女」といとこに語らせた。ここがとても印象に残った。そのせいかその夜母親の夢を見たくらいだ。(なお、認知症で入院加療中の母はこの日胃瘻(いろう)の器具の先端が体内に落ち込んだというので日赤病院で摘出手術を受けたと父から知らされた。父はオペの前に同意書にサインさせられたことから、とても心配になっていたが、手術は無事終わり、父も兄夫婦や妹夫婦達も安心したらしい。こちらのインパクトの方が大きかったのであるが...)

この「乳のにおいのする女」を風祭ゆきが演じている。平蔵も山吹屋で観察してなるほどこんな女なら年取ったいとこが入れ込むわけだととうなずく。が、当方としてはいまいちよく理解できなかった。しかもおしのに接する平蔵が実に行儀と品が悪いのにも戸惑った。しかし、おしの役の風祭ゆきは色めかしくて良かった。じぶんとしては乳のにおいというと色白丸ぽちゃ系を想像していたが、むしろ骨っぽいどちらかというと痩せ型の女性となっていたように感じた。とにかくいいおんなっぷりであることはたしかで、そんな自分の感想などどうでもよいことなのだが。

利八を演じた森次浩次、これには子供の頃観ていた「ウルトラセブン」の印象が強くて、強い正義の味方という潜入感がかすかながら残ってしまう。モロボシダンは死ぬはずがない、密偵だし平蔵たちが助けてくれると思い込みつつ見ていくと、これが悲痛な最後を遂げる。

つとめ前の盗賊団の中での男女の関係に関するルールはかくも厳格であるかと思えば、一方で彼らは急ぎ働きをやる。盗賊たちの自分らに都合の良いような掟ではあるが、その集団の中に居る限りはその掟に縛られなくてはならない男女の愛や哀しきである。

敵(かたき)

五郎蔵登場。仕置きを受けることに替え、平蔵の密偵となって畜生働きの兇族を捕える協力をすることでこれまでの悪事の償いをすることを決心する。

これは大盗賊の系譜を知るのに良い一編である。平蔵が佐馬の介の報告を受けて筆書きしてまとめた系統図は思わずメモしておこうと思った。

殺さず、犯さず、貧乏人からは奪わずの掟を厳格に守る立派な頭が居て、その下に手下が育つが、その中で頭の立派さを継承する者と畜生道に走る者とが出てくる。得てして後者の方が勢力を持つようになる。五郎蔵もかっての手下を信用して再び最後のおつとめを画策するが、勝手の手下達は全て裏切り者の仲間と成り下がってしまっていた。

五郎蔵の計画を、その手下達もろともそっくり横取りしようとする悪党に、五郎蔵は命の窮地に追い込まれる。しかし、そこに平蔵たち火盗改方が乗り込んでくる。平蔵は手出しさせぬから敵を討てと五郎蔵に言う。五郎蔵はそれにうなずき敵討ちを果たす。

佐馬の介が何となく五郎蔵を気に入ったというところから、平蔵も五郎蔵に関心を持つようになったことが描かれている。しかし、そのような人間的に優れている五郎蔵が盗賊になったとは、一体どのようにして生きる道を誤ったのか?

続きを読む "鬼平犯科帳シリーズ_山吹屋お勝&敵(かたき)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳シリーズ_浅草御厩橋&むかしの男

松竹ホームビデオのシリーズから 標題の第18話、第19話を観た。

浅草御厩橋:

正直者の飾り職人でかって平蔵に召し取られたが、親を思う正直な気持ちに許され、今は密偵となっている男が主人公。平蔵に許されて3年が経ち、今は妻も娶って、父親と3人で平穏に暮らしている。彼は錠前を開けることに特別の才能を持つ。彼の父親は越中の出身で、同じく越中出身の大盗賊(つとめの掟を守る盗賊で、急ぎ働きの兇族と区別している。)にその腕を見込まれ、江戸での仕事に誘われる。父親は手を貸せと言い、嫁に息子は盗賊としての別の仕事を持つと明かす。妻は男との離縁を決意するが、男は火盗改方の手先となっていることを打ち明け引き留めるが、大盗賊に協力していることはひた隠す。妻は男に内緒で直接火盗改方に出向き、亭主を捕まえて欲しいと申し出、その代わり減刑をお願いする。平蔵たちは男の動きをつてに大盗賊一味を首尾よく捕まえるが、大盗賊は男だけを秘密の逃げ道から逃がす。火盗改方が見に行くと男が住んでいた長屋はもぬけの殻。そう遠くへは行っておらず、捕まえるのは簡単という酒井同心に対し、平蔵は見逃してやれという。その頃男は、都落ちを嘆く父親と家財道具一式を大八車に乗せ、後ろから押して付いてくる妻に声を掛けながら、元気に峠の坂道を引張って進む。

平蔵の情状酌量に人情味が溢れ出る。本田博太郎が飾り職人の男を演じる。本田はこの頃は少し不気味な雰囲気を持つ役柄が多いが、この作品では正直で優しい心を持ち物事に熱心な若者を演じている。

むかしの男:

平蔵の妻女久栄が平蔵が出張して家を空けているときに事件に巻き込まれる。久栄のむかしの男が現れ、その仲間とともにスキャンダルをネタにすると脅迫して、火盗改方に囚われた仲間の牢外脱出を画策する。最後は久栄の姪っ子を誘拐して人質交換となるが、酒井同心と息子辰蔵の働きで難を逃れるとともに一味を捕らえる。平蔵は帰宅後に捕まった久栄のむかしの男に会う。平蔵ともむかし近所に住んでいた旗本ということで知り合いの男であった。

「久栄を女にしたのは俺だ。」

という男に対し、平蔵は

「お前は久栄をおもちゃにしただけだ。久栄を女にしたのはこの俺だ。女は心から愛さないといけねぇ。」

と話す。

息子辰蔵は遊び盛りで夜稽古と嘘をつきながら女遊びに熱中している。久栄はそれを快く思っておらず、自宅謹慎を命じたのだが、今回の事件で手柄を立てたことから、悪友二人と夜稽古に行くという辰蔵に

「夜稽古にもいろいろと物入りでしょう。」

とかなんとか言って小遣いを渡す。

「おいおい、少しばかり手柄を立てたからと言って、あまり甘やかさん方がよいぞ。」

という、平蔵に対し、久栄は言う。

「男は遊ぶことも大事。私は辰蔵に殿様のような男になって欲しいのです。」

平蔵は苦笑いする。

女との付き合いや妻への愛情の注ぎ方について教えてくれる。自分も若いときにもっとむちゃくちゃ遊んでおけばもっとでかい男になれたのかなと思うと残念である。「ひとつ、息子にはそのようにしてもらおう」かとも思うのだが、親として、冷静に考えれば、久栄の息子の教育についてはさていかがなものかと思われるのである。持って生まれた資質を無視して格好ばかりを真似できない。自分の子供についていえば、おそらく放任していても大丈夫だろうと考えていたら、そのうち親の言うことも聴かない子に育ったようだ。現代はむかしとは違うとはいえ、果たして辰蔵は平蔵のように成長するか...そして我が子らは...。また一方、我妻は夫の愛情に感謝しているのか...?

続きを読む "鬼平犯科帳シリーズ_浅草御厩橋&むかしの男"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

演歌の逆襲_クロ現~カラオケ考補足

「カラオケ考」の補足記事として。クローズアップ現代「演歌の逆襲~ヒット連発の秘密~を観て。

*******************

「70年代や80年代はエネルギーがあった時代」、「売る側の論理によるジャンル分けとダイナミズムの衰退」、「ソングとミュージックの違い」、「最高のエンターテインメントを作ること」等々だ。

都倉氏はさらに「楽曲の芸術性」、「エンターテインメントの完成度の高い曲」が求められるとも語っていた。

作詞、作曲、そして歌手の組み合わせがそれらの必須要件だという。

確かにプロの歌い手というものは素晴らしい歌唱力表現力を持っていると思う。素人など到底足もとにも及ばない魅力的なエンターテインメント性を持っている。演歌では特にそれを感じることがある。(もちろんJポップでも洋楽でもそれは同じである。)

例を上げるまでも無いが、自分なりに思いつくままを書き出せば....

美空ひばり、瀬川瑛子、北島三郎、....

尾崎紀世彦、桑田佳祐(サザン)、稲葉浩志(B'z)、平井堅、....

フランク・シナトラ、ディーン・マーチン、マイケル・ジャクソン、ビヨンセ、....

---------------

さらに阿久悠氏の作詞に対する思いにも目を開かれた思いがした。「青春のたまり場」を作詞して時のメッセージでは歌を通じての「多様な共感」を「結び目」と言っていたようだ。

阿久悠氏のことばから、

「歌はそうした小さな結び目をいくつも持ち(?)ながら、時代を作っていくのです。」

「青春のたまり場」のエピソードにおいて、その歌詞の中に人々はそれぞれ違った場面を思い浮かべながら共感していくということに関して紹介された文章の一節。正確ではないが、そのような趣旨であった。全くそのとおりだと思った。

氏はまた作詞の中に「場面」を織り込む工夫をしていたとも解説されていた。最近の歌の歌詞には「感情」ばかりを表現しているものが多いが、「場面」をイメージできることが大切だと考えていたらしい。今後いろんな歌詞をそのような観点から味わってみようと思う。

------------------------------

余談であるが、かって「なかにし礼」氏の作詞に関する思いを特集したTV番組を観たことがあることを思い出した。氏は「言の葉」の持つ不思議な力がメロディーに乗せられてさらにその力を増す、というようなことを語っていたように思う。言葉の力と音楽の力の組み合わせが神秘の世界を造り出すということだろう。

******************

この「青春のたまり場」(あさみちゆき)をはじめ、「海雪」(ジェロ。宇崎竜童作曲とのこと。しかも宇崎氏自身はこのサビが歌えないというのに驚いた。)、「愛のままで...」(秋元順子)、「吾亦紅」(すぎもとまさと)を聴いてみようと思っている。

*****************

NHK クローズアップ現代

http://www.nhk.or.jp/gendai/

11月13日(木)放送
演歌の逆襲
~ヒット連発の秘密~


若者向け一辺倒だった音楽業界で、演歌の逆襲ともいえる現象が続いている。外国人歌手のジェロ、還暦デビューの秋元順子、盲目の高校生・清水博正など、CD不況で10万枚売るのが難しい中、20万枚のヒットが相次ぎ、売り上げシェアも8年前の4%から10%台まで回復を見せている。凋落久しかった演歌がなぜ勢いづいているのか?背景には演歌業界の構造改革がある。例えば曲作り。これまでの演歌は、カラオケ向けにメロディの「唄い下げ」など歌いやすい曲を作る慣例があり、それが楽曲の画一化を生んでいた。他にも、大物作家に弟子入りが前提の歌手発掘など、あらゆる構造の変化のなかで、多様性が生まれ新しいファンを呼び込んでいる。さらに「30秒の試聴時間」で売れる曲が決まり、すぐ消去される時代、「大人に長く愛される歌」を作ろうという制作者の挑戦もある。演歌ブームの深層から、音楽業界の地殻変動を追う。
(NO.2659)

スタジオゲスト 都倉 俊一さん
    (作曲家)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳シリーズ_兇族&一本眉

松竹ホームビデオ(SHV)鑑賞。1巻に2本ずつ収録されているので今回からは2話ずつとする。

「兇族」では、米倉斉加年氏が一人働きの老盗賊を演じている。平蔵の命を狙う大兇族の陰謀に気づき、すんでのところで平蔵が助かる。一人働きの老盗賊が盗みの血を抑えられない一方で、己の人生を振り帰って感じる悲哀と鬼平の影に怯える心を実によく演じていると思う。このTVドラマは脚本と俳優の演技が秀逸であると思う。特に役者さんたちの演技は役作りに努力されているのか、その人物の心理を表現していて何とも味わい深いものがある。

「一本眉」では、芦田伸介氏が元おまさの頭でつとめの掟を守る大盗賊を演じている。平蔵がこのお頭と意気投合して急ぎ働きをする元手下の成敗に協力する。平蔵の身なりが奇麗過ぎるのだが、そんなことはお構い無しに男同士が打ち解けて夜通し飲み明かす。この辺りの男気が自分には無い平蔵の魅力を表し、憧れる所である。また、大盗賊ながら一本眉のたいしたところでもある。

*********************

本当はもっとじっくりと鑑賞文を書きたいのだが、隙間時間でのやっつけメモになってしまう。しかし、鬼平犯科帳シリーズは見飽きることが無い作品のように思える。本と一緒にいつでも見直して楽しめる作品だ。

それというのも原作者池波正太郎のストーリーテラーとしての才能によるところが大きい。

*********************

「兇族」も「一本眉」もスペシャル版があるようだ。

「兇族」については、老盗賊の足運びを特撮した点に特徴があったとぼんやり記憶している。

「一本眉」については、大盗賊を宇津井健氏が演じているものを観たことがある。また追って鑑賞したいと思う。

続きを読む "鬼平犯科帳シリーズ_兇族&一本眉"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

カラオケ考.

今週水曜日に仕事を通じてお知り合いになった社外の人たちと一献傾けて、その後カラオケを楽しんだ。一月から一年半ぶりの再会となり、大いに盛り上がった。この親睦会の良いところは互いに元気を与え合えるところだ。それはみんな紳士淑女であり、ベースに互いに相手を優しく思い遣る気持ちがあるからだと思っている。

メンバーは段階の世代の方々が多いが、カラオケの選曲は演歌が断然多い。自分はこのところはポップス曲を選ぶのだが、盛り上がり方によってはときどき「KYな奴」となるリスクがある。

演歌にはメンバーの感情移入と共感が得られる強みがあると思う。Jポップでも感情移入は大事だが、世代が違うと育ってきた時代環境が異なるせいか十分な共感は得られ難いようだ。

また、アップテンポの曲の方が、スローなメロディアスな曲よりみんなの乗りが良い傾向があるみたいだ。

なお、各人の曲の好みにも左右される。豪快で力強い曲が好きな人は、ラブソングやねちねちした感情表現の曲は好まない傾向があるようだ。人生の苦労を歌い上げた曲が好きな人は相対的に軽い内容の曲はうるさく感じるだけかもしれないし、反対に軽快で明るい気分の曲を好む人は重厚な重たい内容の曲には辟易するかもしれない。外国語曲などは共感を得ることが難しく時に非常にリスキーであると思う。

かようにその時のメンバーの集団心理やその時々の空気を読みながら、且つピア・プレッシャーも跳ね返しながら、予約済み曲数の順番によるタイムラグを考慮しつつ、自分の歌いたい曲を選択し勇気を持って予約しなければならない。

多人数でのパーティータイムには時間の制限もあり、また、そのようなカラオケの機会も少ないとなると、ピア・プレッシャーを跳ね除けて自分の好みを通すリスクに挑戦することとなる。そしてそれが場の共感を得られれば最高の気分となれるし、一方滑ってしまったら周囲の少し強まる雑談の音量にちょびっとだけ負けない声で残りの部分をマイウエイで最後まで歌唱すればよい。大体、聴衆の耳目が集中するのはワンコーラス目までだろうか。

と、このような付き合いを重ねてくると、各自持ち歌(ある程度独自のカラーというかテリトリーのようなもの)を獲得して、相互不可侵領域と共用領域が形成されてくる。この曲は誰々さん、あの曲なら誰さん、そしてその曲はみんなの共有という具合だ。

カラオケ面白きかなである。

*******************

話は変わるが、昨晩放映されたクローズアップ現代「演歌の逆襲~ヒット連発の秘密~」で、ゲストの都倉俊一氏が「団塊の世代は歌が無いと生きていけない」と語っていたのがとても印象に残った。

自分自身も歌が大好きであり、歌がない世界は考えられない。一方で、友人諸氏においてもカラオケで繰り返し歌われる歌には思い入れの一曲というものがあるかもしれない。

今後とも、参加メンバーを互いに尊敬と尊重して、カラオケを聴き、歌っていくことが大事だと思う。そしてまたこれからも良い曲が生まれ続けることを願う。

********************

続きを読む "カラオケ考."

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳シリーズ_さむらい松五郎

世の中には自分に顔がそっくりな奴が居る。そしてそいつは声まで似ているという。

「かって仇に間違えられて怪我をした者がいる。」と平蔵が語る。

さむらい松五郎に間違えられる山口同心を坂東三津五郎が演じている。

本物のさむらい松五郎が出てくるところから、「山口同心の運命やいかに...」と、はらはらしていよいよ次の展開が気になる。

続きを読む "鬼平犯科帳シリーズ_さむらい松五郎"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳シリーズ_明神の次郎吉

鬼平の人間哲学の原点を知る作品である。

「人間とは妙な生き物よ」「はあ」「悪いことをしながら、いいことをし、いいことをしながら、悪事を働く。心を許した友をだまして、その心を傷つけまいとする。ふふ、久栄。これで俺も影に回っては、何をしてるか知れたものではないぞ」

鬼平シリーズにはいつもこの哲学というかテーマが流れている。鬼平も盗めの掟を守る奴らは心から憎めない。

ガッツ石松が明神の次郎吉を演じているが、根っからの悪人という感じがしないのが良い。

続きを読む "鬼平犯科帳シリーズ_明神の次郎吉"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「ガンとの闘い500日… 筑紫さんが遺したもの」筑紫哲也追悼番組(TBS)

癌との闘いは氏が残した残日録の内容が明らかにされるに連れ、辛く痛ましいほどだったことが分かった。

しかし、この番組を観て残った印象は、癌との闘いの苦しみではなく、癌と闘いながらも自分の一貫した主張を述べ続けた筑紫氏の強さであり、言葉であり、その姿だった。

終戦のとき10歳だったという氏の二度と戦争してはならないという思いは、戦後生まれでこれまでに特に思想の接点も無く生きてきた自分に果たして何パーセントまでアップロードできたのかは分からないが、共鳴を覚える主張である。

また、少数派であることを怖れないという信念は、多数派につく傾向のある日本人の特質を考えたときに、自分が常にそのような立場に居れるかを問うものである。重要な局面において、自分の信ずるところを主張できる大人でなければならないと思う。

「多事争論」は民主主義国家の必須要件であろう。ただ、選挙制度で選ばれた議員が立法と行政を行うという現実は民意を政治に反映させる仕組みにはなっていない。その一方において、マスコミやTVはオピニオンリーダーとして特別な影響力を持っていると言える。公平で公正な立場から何が論じられるべきかは、権力にも似た影響力を持つマスコミやTV人に常に問われている問題である。そのような理念を持った人々が氏のたすきを引き継いでいくことが望まれる。

続きを読む "「ガンとの闘い500日… 筑紫さんが遺したもの」筑紫哲也追悼番組(TBS)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

文民統制(シビリアン・コントロール)危機

田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長の「日本は侵略国家ではない」とした懸賞論文問題とその後に続いた持論正当化発言には、彼が航空自衛隊のトップであったということから非常に危険なものを感じざるを得ない。

防衛省トップであった守屋武昌・前防衛次官の立場を利用した自己利益誘導よりも、漁船との衝突で明らかになったイージス艦乗組員らの能力不足などの大問題より、もっともっと国の未来にとってゆゆしき超大な問題である。

<また時間を見つけて続きを書きたいと思う。>

続きを読む "文民統制(シビリアン・コントロール)危機"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳シリーズ_血闘&むっつり十兵衛

血闘

おまさ初登場。平蔵が「本所の銕(てつ:銕三郎から)」と呼ばれた若かりし頃、平蔵と馬が合ったおまさの父親が営む居酒屋が心やすらぐ場所だった。おまさは酔っ払ったまま寝入った平蔵に二日酔い用に玉子酒を作ってやったりした。平蔵は酒井同心と市中見回り中に立ち寄った門前の甘酒やで何年か振りでおまさと目が合う。おまさは父親が無くなったあと大阪に行ったと彦十に聞いていたが、今また江戸に居てある札差屋(武家の俸禄米を金に買える商い屋)で引き込みをやっていた。しかし、盗賊仲間が皆殺しの押し込みの計画を立てていることを知り、平蔵に相談に訪れ、再びの再会となる。

*******************

むっつり十蔵

三十俵二人扶持の貧しい同心小野十蔵を柄本明が演じている。女房には粗末な料理しか出してもらえず、嫁入りの持参金で借金を返しただけで、一向にうだつが上がらないことを責められる。そんな男が、不幸な盗賊の女房に何故か心惹かれて、本来はまじめで嘘がつけない性格にも拘わらず、平蔵たちに隠し事をすることとなる。その隠し事を打ち明けられないまま一人で盗賊たちに囚われたその女を助けに走るが、所詮多勢に無勢、女に匕首を突きつけられて万事休す。そこに平蔵たち火盗改方が現れる。平蔵は「この愚か者!」と一喝する。唖の十蔵が大声を上げて捕り物があった盗人宿の敷地から外へ出て行く。十蔵は自分の犯したミスの責任を詫びて自裁する。遺体を見せられた妻は無表情にその亡骸を見下ろしながら膝まづく。一方、その場に飛び込んでこようとして人に止められた元盗賊の女房は十蔵の名を呼びながら泣き叫ぶ。

十蔵が大声でわめきながら走るシーンが強く印象に残る。死に顔は何故か平穏な表情に見える。柄本明の演技が素晴らしい。

**************

松竹ホームビデオ鑑賞

続きを読む "鬼平犯科帳シリーズ_血闘&むっつり十兵衛"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

伊香保紅葉4

伊香保紅葉4

PHOTO by KS

| | コメント (0) | トラックバック (0)

伊香保紅葉3

伊香保紅葉3

PHOTO by KS

続きを読む "伊香保紅葉3"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

伊香保紅葉2

伊香保紅葉2

PHOTO by KS

| | コメント (0) | トラックバック (0)

伊香保紅葉

伊香保紅葉
PHOTO by KS

20081108紅葉橋付近ライトアップ。
沢山の観光客でいっぱいでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

桑田真澄講演を聴く(下)

高校時代。中学の時にやった努力を再スタート。

しかし、このときはプラスα(アルファ)の努力をした。それは”影の努力”である。

表の努力とは、やって野球が上手になる努力。腹筋運動とかが例示される。

影の努力とは、それをいくらやったところで野球は上手にならない努力である。

例えば、トイレ掃除、ゴミ拾い、雑草取りなど。PL野球部は当時6:30AM起床であったが、桑田は毎朝6:00に起きて、10分程度だが影の努力を実行した。少し眠いのが辛かったが、平気で3年間続けた。

また、挨拶や返事を必ずすることを心掛けていた。

すると、野球でだんだん結果が変わってきた。ピッチングでは相変わらずいい当たりで痛打されるが、バックのファインプレーに救われたり、レフトポール際へのホームラン性の当たりが風に流されてファウルになる。バッティングでは詰まって外野フライかと思ってるとまたまた風が吹いて伸びてホームランになる。目に見えない不思議な力が背中を押してくれるようになった。そしてついに結果が出てくるようになり、再び前途洋洋の日々が訪れた...

(この当たり若干眉唾臭いと思ったが、「影の努力」はなかなかできるものではないし、その一貫した心掛けが精神的に何かの成長をもたらしたのだろうと思った。)

18歳。プロ野球入団。再度挫折を味わう。

当時の選手に、掛布、岡田、真弓、衣笠等が居た。プロの選手はパワーが違った。身体はそんなに大きくなくても凄い力を発揮する。

「自分はどうせこれ以上背は大きくならないし、150kmも出せない。」

といじけて、どんどん野球が下手になっていった。入団の初年度巨人は優勝できなかった。

ある人の勧めでアリゾナのキャンプに参加した。そのときもまだ「ふてくされて」いて、気持ちはプロ野球をやめてどんな仕事に就こうかなどと考えていた。

気持ちが大きく変わるきっかけとなったのはなんと、チーム内旅行で気分転換として出かけたグランドキャニオンツアーであった。その雄大な景色を見ていたら涙が止まらないくらい感動した。

「18歳の自分は情けない男だ。なんて小さい男なんだ。自分で壁を作っていた。3年間頑張ろう!できることは何でもやる!」

グランドキャニオンに誓った。

その後、トレーニング関係、栄養学、介護学、メンタルトレーニング、ブレイントレーニング等々に関する本を片っ端から購入して、いろいろ知識を得た。

得た知識をやってみる。やってみるとうまくいかない。それでまた本を読む。そして試してみる。この繰り返しだった。

そうしているうちに応援者が現れた。達磨さんである。

「失敗してもいいじゃないか。大切なのは起き上がることだ。」

ただ、起き上がるときにはエネルギーが必要だ。そのエネルギーとなるのは努力しかない。中学のときやった表の努力と高校のときの裏の努力だ。

ある日多摩川グラウンドでドーンという球が投げられた。(ドーンという説明しかなくて詳細は不明だが、多分相当速くて伸びるボールのことだと思われる)この球がその後23年間プロ生活を続けられた基礎になった。

このときは翌日の練習などでは早くキャッチボールしたくてたまらなかった。ウォーミングアップから初めてキャッチボール練習になるまでとても待ち遠しく感じた。

****************

しかしその後も挫折が幾度かあった。「女性スキャンダル」、「投げる不動産屋」と呼ばれることも。これは一番辛かったとの由。

さらに「借金王」。当時、多摩川グラウンドで練習してたとき、小学生が近寄ってきて財布から小銭を出して「貸してやる。桑田金ないんやろ?」と言われたことまであったそうな?

(私は事情を良く知らないが、家族絡みでバブルの頃土地とかに手を出したり、借金を負わされたりしたとか?)

しかし、その度、達磨さんで起き上がってきた。

プロの世界は実力主義だ。弱肉強食...結果が全てだ。

しかし僕は努力のプロセスが大切であると信じている。また努力することが楽しい。

努力すれば結果が出なくても悔いはない。だから努力が楽しい。

僕は、達磨さん精神で頑張ってきた。これからもその精神で生きていくつもり。みなさんもこの精神を是非覚えておいて欲しい。

(終わり)

以下は質疑応答から、印象に残ったもの抜粋して。

Q.凄いと思うバッターは?

A.右なら清原。高校のときの印象が強烈だったし、世界一のバッターだと思っている。

左バッターではイチロー。彼は自分でグローブを磨く、道具を大切にする。ボールをバットで捉えることや走攻守揃った技術の素晴らしさに加え、そのような野球に取り組む姿勢が素晴らしい。

続きを読む "桑田真澄講演を聴く(下)"

| | コメント (0) | トラックバック (1)

鬼平犯科帳シリーズ_血頭の丹兵衛

おつとめの三つの掟

・犯さず、

・殺さず、

・貧しき者からは奪わず

小房の粂八初登場。平蔵に見込まれて密偵(いぬ)となる。

自分にとって三つの掟を教えてくれ、神様的存在であった血頭の丹兵衛の汚名を晴らそうと、我が身のお仕置きをも顧みず、名乗り出る。

しかし、久しぶりに再会した血頭の丹兵衛は言う。

「つとめの掟など守っていられない世の中だ...」

****************

粂八以外にも血頭の丹兵衛の汚名を晴らそうとする者が居た。ラストシーンで登場してくる。

大盗賊蓑火の喜之助であった。

続きを読む "鬼平犯科帳シリーズ_血頭の丹兵衛"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳シリーズ_蛇の眼

蛇(くちなわ)の平十郎はこれまで未解決の事件に絡んでいる大兇族である。

江戸は平蔵の取締りが厳しくなり、多くの盗賊は江戸から去っていこうとするが、平十郎は一人になっても江戸に残る覚悟である。

しかし、準備してきた盗(つとめ)は事前に平蔵に知られ、決行の夜は待ち伏せた火盗改方に全員捕まってしまう。

最後の捨て台詞で平十郎は、平蔵に対し、お上への恨みと己の信念を述べる。

続きを読む "鬼平犯科帳シリーズ_蛇の眼"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳シリーズ_本所櫻屋敷

かって憧れた女性を、その憧れゆえにあるいは友である平蔵との友情を尊重してか、自分の真意を伝えないまま20年近くも思い焦がれてきた岸井左馬ノ介。

憧れの女性は鬼平が裁くお白砂に引き出される身となり、自分が心の中に育んできた憧れと理想は木っ端微塵に打ち砕かれる。

そんな左馬ノ介が切ない。

**********

平蔵「女というものは...

   昔も無く、行く末も無く、

   今のわが身があるだけだ。

   今更だが、俺もつくづく悟らされたよ。」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

マイケル・クライトン逝去

ジュラシック・パークが一番印象に残っている。

自分と家族に楽しく良い時間を過ごす機会を与えて貰った。

感謝しつつ、ご冥福をお祈りいたします。

続きを読む "マイケル・クライトン逝去"

| | コメント (0) | トラックバック (1)

桑田真澄講演を聴く(上)

C社主催のビジネスセミナーに参加した。基調講演として桑田氏の特別講演「試練は人を磨く」があった。氏の実体験に基づく話はとても興味深く、人柄を理解する助けとなり、また今後の生き方の参考になった。

桑田氏は胸板厚く、公演中の身振り手振りのときに手がでかいな、指が長い手だなと感じた。氏は幾分謙遜調で語ったが、やはり生まれながらの素質に加え、試練の度に起き上がるという「人一倍の努力」があって今日に至っていると思った。

以下はそのメモである。

2歳から野球を初め今年2008年4月に引退した。

私の人生哲学というかポリシーは「世の中には表と裏または光と影がある。」今日は影の部分について語ろうと思う。

私は挫折、挫折の人生だった。落ちこぼれだったり、いじめられたりもした。

誕生日が4月1日であり年度入れ替わりが4月2日であることから、小学校入学当時、同級生とは成長においてハンディがあった。先生の言うことが全く理解できず、テストでも何を問われているのかが全く分からなかった。テストは全て零点だった。

ただ、野球やソフトボールは抜群に上手かった。小学3年のとき、野球チームに入った。しかし、そこで初めて縦社会の洗礼を受けた。上級生からグラウンド掃除等をやらされたが、それはさして苦ではなかった。が、監督やコーチが居ないところで6年生や5年生からいじめられた。練習だと称して至近距離からボールをぶつけられた。結局それで野球を辞めた。

勉強も駄目、唯一上手かった野球も辞めて、後はグレるしかなかった。

小6の時、オカン(大阪だから)から「あんたどうするの?」と言われた。

「PL学園に行って優勝して、早稲田に進学してそれから巨人に入る。」

「あほ、勉強でけんならPLに入れんし、早稲田はもっと行けん。」

「野球の特待生になってPL入る。」

「特待生は抜群に上手でないとだめ。」

***

中学生になって真剣に勉強開始した。学年230人中、初めてのテストで220位になった。ビリから10番も上がったことで、「自分はやればできる」と思った。それから、先生やできる同級生にいろいろ尋ねたりしながら勉強して、少しずつ順位が上がっていった。卒業するときには成績が2番まで上がった。

「何で勉強がこんなに嬉しく楽しいのか?」努力すること、そのものが楽しかった。勉強の仕方を、努力の仕方を探し回った。努力しようとしたことがない。それが楽しかったから。

中学時代の野球では「敵なし」。打てば2塁打以上が当たり前。シングルヒットで1塁ベース上に止まるのは納得できなかった。投げれば外野にまでボールが飛んでいかない。PLへ特待生入学となる。人生は楽しい、前途洋洋というやつ。

入学式前に清原と出会わされた。「二人の力で甲子園で優勝するんだ。」握手したとき自分の目線は清原のベルト辺りで、でかい男だと思った。しかし、自分は自信たっぷりだった。でかいだけだろうと。

ユニフォームに着替えて練習を始めて驚いた。見たこともないような打球。守備も上手い。足もある。

やがてコンプレックスを感じるようになった。そうなるとどんどんどん野球が下手になっていった。ピッチャーで投げると打たれ、バッターで打つと内野を超えられない。ホームシックになる。5月にオカンが面会に来たときPLを辞めたいと言う。

「今なら、やめて別の高校に行って、そこで甲子園をめざせる。」

オカン「小学校の時から目標にしてた学校でしょ。3年間やりとおせ。」

「レギュラーだけが野球じゃない。俺は俺らしく...」

中学時代にやった努力が再スタートした。   このとき桑田15歳。

***

長くなったので次回につづく。

続きを読む "桑田真澄講演を聴く(上)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳シリーズ_暗剣白梅香

第1話「暗剣白梅香」を観た。

近藤雅臣が金子半四郎を演じる。ナイスキャスティングだと思う。

金子半四郎は仇持ちであるが、20年超も仇を追い続け、一人前の武士と認められず、藩からも忘れらえ、しかももはや仇の顔を覚えていないことに気づいている。

何人もの人を斬って来たことから身体に血のにおいが着いていると感じている。そのにおいを消すために女が使う香油を身体に着ける。

半四郎の心の変化と予期せぬ返り討ちの結末が悲しい。

****************

池波作品に群像シリーズ(3作品)があり、その中の一つである「仇討群像」には仇討制度に苦しむ人々の姿が描かれている。

****************

盗賊がこれを最後に足を洗おうとするパターンがよく出る。しかし最後の勤めは失敗に終わり悲しい結末を迎えるのが多いと思う。

鬼平犯科帳では決して悪を逃さない。結局は道を誤った人間の最期はハッピーではない。しかし、苦しめた人々の怨みを背負った盗賊の人生の終わり方としてはそれが償いをするという意味からは適当であろうと言えるのかもしれない。

*****************

続きを読む "鬼平犯科帳シリーズ_暗剣白梅香"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼平犯科帳スペシャル_流星

ビデオ鑑賞しました。

実に良くできたストーリーであると思う。

導入部で鬼平(平蔵)が風邪で寝込んでいるところから始まるが、平蔵も人間であることがまず刷り込まれる。

次に、友蔵という盗人が平蔵の枕元から、平蔵に気づかれることなく父の形見の煙管を盗み出す。そればかりか、それを日中に返しに来て代わりに印籠を盗んでいく。火盗改方の心臓部にも思わぬ隙があることを刷り込まれる。

そこに、平蔵に大きな怨みを持つ大阪の盗賊と江戸の盗賊(大兇族)が結託。凄腕の刺客が平蔵の命を狙って放たれる。火付盗賊改方とその家族を襲い、一方で急ぎ働きを行う盗賊の戦略に、果たしてどうなるのかと惹きつけられていく。

八方ふさがり的状況にあった平蔵は、その執念の見回りの成果でもあるが、やがて盗賊一味への手がかりを掴み始める。

****************

劇場版に一部ストーリーが使用されている。

続きを読む "鬼平犯科帳スペシャル_流星"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国

「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」が11月7日にDVDで発売されるが、この夏の公開時に観た。この映画についてはまだ記事作成していなかったのでちょっとだけ感想を書いておきたいと思った。

第4作目で、前作から時間も大分経ったので、ハリソンフォードもたいへんだろうと思っていた。ロッキー・ザ・ファイナルのシルベスター・スタローンに、もはやかっての面影がなかったことも微妙に影響していたと思う。

しかし、そんな自分の思い込みや、何で今更続編なんだとか前作からの時間経過のわりには特撮シーン等も特に変わり映えしてない等々の下馬評にも拘わらず、十分に面白い作品であった。

シリーズを振り返れば、「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」ではショーン・コネリーが父親役で出て、親子でアクションを演じていたではないか!

時の流れを織り込みつつ、再び終わりなき探検と冒険の世界に我々を誘ってくれた。

続きを読む "インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

大統領のことば

NHK BSで昨夜(11/3)放映された。

番組の途中から、しかも連休疲れから寝ぼけ眼で見ていたので、記憶が断片的である。番組ホームページもないので、復習もできない。

是非とも再放送して貰いたい。できれば、総合テレビでも放送して貰いたい。

我が家ではまだ衛星放送を受信していないからである。このような良い番組は衛星放送の受信料を払っていない世帯にも配信されるべきだと思う。

総合と教育に対し衛星放送は、その放映番組の選択において特別な配信基準でもあるのか?それは公共放送の使命に反していないか?

************************

BS特集「大統領のことば」
チャンネル :BS1
放送日 :2008年11月 3日(月)
放送時間 :午後10:10~翌日午前0:00(110分)
ジャンル :ドキュメンタリー/教養>社会・時事
情報/ワイドショー>その他

アメリカ大統領の演説・ことばの魅力を探る。オバマ・マケイン両候補、歴代大統領の名演説もじっくり鑑賞、ことばこそが武器となるアメリカ民主主義の神髄を探る。

----------------------------------------------------------

大統領選挙を迎えるアメリカ。アメリカ国民だけでなく世界が注目するのが、大統領候補や、選ばれし大統領のことば=演説だ。黒人初の大統領を目指す民主党オバマ候補は、雄弁な演説の魅力でその道を切り開いてきた。また、歴代の大統領の演説は、そのままアメリカ民主主義の歴史となってきた。多彩なゲストとともに、歴代大統領の名演説をじっくり鑑賞し、ことばこそが武器となるアメリカ民主主義の神髄を探る。

*****************

続きを読む "大統領のことば"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

冷凍細胞からクローン

ねずみを使って冷凍細胞からクローンを作り出すことに成功したとのこと。

これまで細胞を冷凍すると核が壊れてしまい、クローンは作れないと考えられていたが、理化学研究所のメンバーは冷凍細胞から核を壊さずに取り出せることを見出した。

それをマウスの卵子に移植してES細胞を作り、そのES細胞の核を再度マウスの卵子に移植して、その卵子をマウスの子宮に着床させて4匹のクローンマウスを誕生させることに成功した。

これで、冷凍マンモスの細胞からもクローンが作れる可能性が出てきたとのことだ。シベリアにはマンモスの個体が万単位で冷凍になっているとの研究者談話も紹介されていた。

****************

保存細胞から絶滅動物のクローンを作り出すというストーリーにはまったのは「ジュラシック・パーク」である。琥珀の中に閉じ込められた蚊のお腹から恐竜の血液細胞を取り出して、恐竜たちを現代に蘇らせるという話だったが、それは細胞の保存状態が悪くてどうも不可能ではないということを聞いたことがある。

それに比べると今回のは冷凍細胞であり、実現可能性がかなり高くなったようである。

いつかマンモスのクローンが見られるかもしれないと思うとたいへんなニュースだと思ったので書き留めた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

イーグル・アイ

『それは、全てを見ている。』

鑑賞後感想はこれに集約される。が、実際は全てを見ることはできないのである。

久々に新作映画を遅れ馳せながら観た。SFではあるが、それは大部分が既に現在実存しているものである。監視カメラ、リーモートセンシング、グーグルアース、無人戦闘飛行機、人工知能搭載コンピューター等々。

国家の安全保障の遂行をその目的として製作され、試験運用開始した巨大情報管理システム。人が作ったためゆえか、それは完全ではなかった。

そこからノンストップのアクション活劇が始まる。退屈する暇なしの約2時間であった。

******************

上記巨大システムは瞬時に自己の目的達成の手段を選択して遂行するほぼ完璧なマシーンなのだが、パーフェクトではない。完全でないばかりではない、むしろより人間くさく、妙にお宅っぽい趣味の殺人計画を立てる。しかも普通の人間というより、特別に推理小説好きな人間しか思いつかないような発想に基づく計画であると思う。言い換えれば、そのような計画にする必然性に欠けるのである。

主役の二人について、双子の青年の弟は良いとして、シングルマザーの女性を選択したことにはどうも納得が行かない。現代アメリカにおける、多くの観客の同情や共感を得るような何か特別な事情でもあるのだろうか?と考えてしまう。

さらに、いろんな選択肢や手段を使いこなせるだろうにも関わらず、まるでだだっこのように一つの作戦に執着するし、自己のシステムの心臓部分のダメージに対するリスク管理が杜撰である。

しかし、現代社会における問題への警鐘と、人間の感情や親子関係をちりばめたストーリー構成は良かったと思う。どれだけ技術が進歩しようとも、そこには完全なものは無いという視点。自国の国民の安全ばかりを優先する政策への問題提起。監視や管理で安全を保障しようという考え方の欠陥。それぞれの人々が幸せを感じられる社会であり、国家であるために何をなすべきかを考えることが重要であるというメッセージだろう。

続きを読む "イーグル・アイ"

| | コメント (0) | トラックバック (1)

鬼平犯科帳スペシャル_劇場版

劇場版ということで、画面は迫力がある。

VHSビデオパッケージのキャッチコピーは「迷うな、ためらうな、一歩も退くな!」である。

劇中でのそれに続く台詞は「全ての責めはこの長谷川平蔵が持つ!」である。

男たるものかく強くありたいと願うのであるが....

平蔵の人物像を良く描いた作品だと思う。しかしそれは完全無欠の強い男という姿ではなかったように思う。

火付け盗賊改め方の長官としての責任、同僚・友人・密偵となった手下らとの交流と規律、部下とその家族への思いと配慮、護るべき家族、言うことを聞かない息子の躾、かって愛し合ったことのある女との確執と思い...と、自分たちにも身近にある様々な人間関係やそのしがらみの中で、そしてまたそこに起こってくる事件に対し、自分の流儀を通して立ち向かっていく平蔵の人間性に焦点を当てた描き方になっていると感じた。

これまで平蔵は自分の目標だったり、憧れの上司であったり、単なる警察署長だったりといった視線でいろいろな見方ができると思っていたが、本編でのような人間臭さを見せられると、それがさらに自分に身近な人物にあるいは自分の中にもある属性を持った人物に思えてくる。もちろん自分などよりはるかにスケールの大きな人間であるが。

**********

印象に残るラストシーンから(最後のお豊への囁きの意味はまだよく分からない。)

平 蔵     「久しぶりだねぇ」
荒神のお豊「今度もまた負けちまったようだねぇ」
平 蔵     「なぜこんなことをする。それほど俺が憎いか。」
荒神のお豊「ふふふ」
平 蔵     「なぜだ」
荒神のお豊「目障りなんですよ。」
平 蔵     「目障り?」
荒神のお豊「人間なんてのは-
           根性が曲がった奴は曲がったまま、不幸せな奴はいつまでも不幸せ
           生まれてから死ぬまでかわりゃあしないんだ。
           それをあんたは直そうとする。」
平 蔵     「ばかな、人を直す
          そんな思い上がったことはこれっぱかしも考えたこともねぇ
          その日その日をどうやらこうやら生きていくだけの-
          頼りねえ男さ」
荒神のお豊「それならどうしてあたしたちをほうっとかないんだ」
平 蔵    「それは
         それは俺が
         弱い者の血を流す奴が大嫌い(でぇきらい)だからだよ
         ただそれだけの話さ」
荒神のお豊「やっぱりあたしらは違うんだねえ
           こんなに違う男と女が昔は...
           さ、呼んでくださいな」
(平蔵うなずき、部下に目で合図)
(お豊隠し持っていた匕首で平蔵を背後から刺そうとする)
(平蔵その匕首を避けてお豊の手を掴み、身体を抱くようにして耳元に囁く)
平 蔵   「親も要らねば、主(あるじ)も要らぬ
        お前さえ居れば、それでいい」
(お豊匕首を柱に向かって投げつけると刺さって突き立つ)
平蔵の部下に伴われて芝居小屋から出て行く。

続きを読む "鬼平犯科帳スペシャル_劇場版"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年10月 | トップページ | 2008年12月 »